避妊薬が原因となる多毛症などの障害

経口避妊薬ピルは手軽で確実な効果が期待でき、女性のペースで妊娠をコントロールできることから、世界では中心的な避妊法になっています。その一方で悪心や不正出血などの副作用が現れることもあります。たいていの症状は一過性で治まりますが、血栓症などで重大な障害が残る人もいることは知っておく必要があります。
ピルの副作用のひとつとして、体重増加や多毛症が指摘される場合があります。このような症状は、ピルの主要な成分である黄体ホルモンが、男性ホルモンに似た働きをするために起きると考えられます。黄体ホルモンには排卵を抑制し、妊娠を防ぐ作用がありますが、多すぎるとイライラや抑うつ感の原因になります。また男性ホルモン作用が強くなると、ニキビができやすくなったり体が男性化したりすることがあります。
男性ホルモン作用は、ピルの種類によっても異なります。最も強いのは第2世代のピルで、第1世代の数倍以上と言われています。そのため副作用を避けて、あえて第1世代の古いピルを用いる人もいます。ただし第1世代のピルでは、頭痛や吐き気などの副作用が起きやすいとされています。第3・第4世代のピルは、いずれの副作用も軽くなっていますが、まだ開発されて日が浅く、影響が十分に検証されていないという弱点もあります。
薬物に対する耐性は人それぞれであり、同じ分量の薬でも過敏に反応する人もいれば、抵抗力の強い人もいます。また薬の飲み合わせによって、効果が弱まったり副作用が出やすくなったりすることもあります。どのピルが最も体に優しいかを、一概に決めることはできません。いくつかの製品を試してみて、自分の体質に合ったピルを選ぶのが正解になるでしょう。